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美容トレンドの変化をとらえる 〜 時代を読むエステティックサロン運営 〜

2023.08.25

 日本の美容トレンドは、社会の変化や技術の進歩に影響されて、時間とともに大きく変化してきました。美容トレンドを大まかに見てみると、1990年代はバブル景気の終焉と共に、過剰な装いから自然体へのシフトが始まり、ベーシックなスキンケアとナチュラルメイクが主流となりました。2000年になると、グローバル化の影響で、海外の高級ブランド化粧品や韓国コスメが注目され始め、BBクリームの登場により、肌に優しいメイクアップ製品の露要が高まりました。2010年代はナチュラルで健康的な肌を求めるトレンドが一層強まり、スキンケアへの投資が増え、韓国発のK-Beautyブームや、多機能な CCクリームの登場もありました。そして、近年2020年代では、SDGsの認知も上がり、環境や健康意識の高まりから、オーガニックやクリーンビューティ製品への露要が高まっています。また、メイクではナチュラルな肌を強調するトレンドが続いています。

 

 最近のトレンドの移り変わりを見てもわかる通り、大きな違いが見られます。ここで問題になってくるのは、トレンドの移り変わりに対して、サロンとして、何に注目して、何を発信しているでしょうか。開業したての時はおそらく大きな夢をもってサロンを開業したと思います。しかし、いざ営業してみると集客、リピート、新規獲得、支払い、様々な問題がエステティシャンにのしかかってきます。そのプレッシャーで、開業当初の夢ではなく、現実的に”今”流行っているモノで顧客獲得を狙う。こういった手法をとってしまったことで夢をあきらめてしまった方も少なくないでしょう。

 

 新型コロナウィルス感染症以降、健康意識が上がり、スキンケアやアンチエイジングにおいても“健康的に“をより実現できるモノやコトに意識が向いているように感じます。また、多様性を受け入れやすい社会に変化しつつあることで、一機に“絶対に〇〇じゃなければいけない!”というようなーつのトレンドを追っているわけでもないことが昨今の特徴ではないでしょうか。おそらくこれはソーシャルメディアの発展と情報がグローバル化したことが大きく影響しています。

 

 社会全体がより健康的で人間的な状態を望む傾向が強まり、これは“人間的な”の部分に対して深く考える機会が増えたのだと感じます。これにより、理想的なエイジングやライフスタイルを、メディアやSNS上でインフルエンサーが、様々な健康的で人間的な“普段”を発信する機会が増え、この情報を受け取った視聴者が自分らしさを表現することが、自身のQOLにつながると感じているからではないでしょうか。

 

 つまり、我々美容業に従事する人間の目線で見ると、自然派、ケミカル派様々ありながら、〇〇な技術が肌にいい!〇〇の成分が老化に効く!といったような局所的な目的ではなく、より大きな健康というゴールに向けた情報提供ができなければ、少なくとも今の美容トレンドから見ると、いくら情報発信を頻繁に行ったところで、顧客に届くことはありません。

 

 

 私達エステティシャンは、エステティックの技術や知識を学び、これらを研鑽することで価値が上がります。しかし、その技術や知識、今までの経歴や経験がすごい!といくら言ったところで、同じ地域の別サロンで営業しているエステティシャンも同じことを言うでしょう。

 

 私達エステティシャンがプライドを持って、お客様に発信しなければいけない情報とは、今流行りの新しい技術や商品の取り扱い始めました!でも、自身の技術がどのくらい凄いか、どれだけすごい経歴や資格を持っているか!でもなく、時代がもたらすトレンドに、自身の技術や知識をフィットさせて、カスタマーサクセスを実現できるモノが、自分のサロンにあることをしっかりと発信しなければ、いつの時代でも時代遅れの生きた化石となり、自分が想像したエステティシャンからは遠く離れて行ってしまうことでしょう。美容トレンドの変化を捉えることを、新しい“モノ”を常に提供し続けなければいけない!と間違った解釈をしてしまう人も少なからずいます。常に新商品を提供し続けるには限界があります。また、新商品は数か月、半年後には昔の商品になってしまうリスクも多く抱えており、そのようなリスクがあるにも関わらず、目新しさと目先の利益で判断を間違わないでください。

 

 一方で、美容トレンドには流されず、自身の技術や経歴、経験でサロン運営ができれば、それは理想的なカタチでしょう。しかし業界の中でしか通用しない、顧客となる人たちが誰も知らない経歴や資格で集客できる人は、ほんの一握りで、誰しもができることではありません。

 

 私たちの業界をより発展させ、エステティックの価値を知ってもらうために、時代がもたらしたニーズに対して、自分たちの技術や知識がどのように役に立つか、どのようにニーズを満たし、カスタマーサクセスを実現させることができるのかを顧客となりうる人たちに届くように発信し続けることで、私達エステティシャンが社会に活力をもたらす存在になれると私は考えます。

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